top of page

2016.8.11 2016年夏イベント

~その時あなたはどうする?DMAT隊員に学ぶ災害時の医療救護~

講師:日本赤十字社佐賀県支部総務課 主事 西村元成先生

 近年、日本では地震が多発的に増え、中でも2011年東日本大震災から、恐怖、防災意識、復興支援など、いつ起こるかわからない地震への危機感が高まりました。2016年、震度7の地震が熊本で起こり、相次いで大分でも大被害を受けています。こうした被害を最小限にするために、被害の実態を知り、避難と支援の正しい対応を医療者の立場から学びたいと思いました。

 こうした経緯から2016年夏のイベントでは、災害医療をテーマにしました。

・アイスブレイク

テレビ番組「ミラクルナイン」を参考に、早押し形式や制限時間をつけ、クイズを出題。

参加者からは、焦ってしまい答えることが難しかったとの声が多く上がりました。

ゲームの緊張感から、見覚えや知っているはずの知識が引き出しづらかったと思います。災害時のように混乱の中では、避難に関する知識が必要で、それを活かし、被害状況の把握や安全の確保、避難先での自分の役割などの判断する際、冷静さを保ってほしいという狙いがありました。

・西村元成さんによる講義・ワークショップ

西村元成さんは、DMAT(ディーマット)隊員として、東日本大震災や熊本地震への出動経験がある方です。講義ではその当時の状況・活動についてで、支援に来たはずが批難の声を浴びていたこと、また避難環境の過酷さをお話しいただきました。

そして、DMAT、私たち学生に求められることについてもお話しいただけました。外部から支援者として被災地に行く場合は、自分の食料、衣類などは支援物資を使用しないよう自分で確保してから、計画した日数で帰還するという自己完結型ボランティアが基本であることを学びました。

そして、その後のワークショップでは、実際にトリアージタグとSTART法を用いて症例をもとに体験させていただきました。START法では、歩行、呼吸状態から優先順位度を客観的に判断しますが、出血など怪我の状態から優先順位を一つ上げることもあるそうで、自分の判断で患者さんのその後の治療に関わり、その重大な責任というものを感じました。

~参加者の感想~

研修会に参加して、災害に対する準備ができた。初めてトリアージを行い、焦りもあって記入漏れをしてしまった。トリアージ実施者は、災害の混乱状況下で、冷静に行動しなくてはいけない。医療者を目指す身として、緊急時に対応できるように、日ごろから災害のことも意識して知識や能力を身に着けていきたい。

災害後に医療支援環境を作る業務調整員や、医療者を精神的にケアするシステムの改善が

急務であると感じた。

bottom of page